観光名所
串本・勝浦・新宮
那智より程近い場所、補陀洛渡海の出発地点だったとされる補陀洛山寺の隣に佇む『熊野三所大神社』。熊野は神仏習合の聖地のため、寺社と神社が並んで建つという珍しい現象が今も残っています。こちらの神社は、那智山参拝前、身を清めるために海水で禊を行う潮垢離(しおごり)し身を清めた、熊野九十九王子の1つである浜の宮王子がかつてこの地にあったため浜の宮大神社とも呼ばれています。ご祭神は家津美御子大神・夫須美大神・速玉大神の三神。これらを主祭神とする事から同神社の名前の由来とされます。ちなみに摂社は丹敷戸畔命(地主の神様)、三狐神(食物の神様)、若宮跡(浜の宮王子社跡)。浜の宮王子前にはかつて和歌にも詠まれた名勝の森“渚の森”がありました。今は森がない代わりに、立派なクスの木が天へと伸びています。この楠の木は樹齢800年とも言われており、2本の幹が根元で繋がっている珍しい姿で、今も熊野を行きかう旅人を優しく見守っています。
神武天皇頓宮址
浜ノ宮王子跡の夫婦楠
“渚の森”案内板
【阪和自動車道南紀田辺ICより車で約2時間】 【JRきのくに線那智駅より徒歩約5分】